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15.CAD機械製図-幾何公差



『 JIS B 3402 CAD機械製図 』において、CAD製図に用いられる図面に関して、CAD図面を製図する際の幾何公差の指示方法として、公差記入枠を用いた指示方法、最大実体公差方式の指示、最小実体公差方式の指示、突出公差域の指示、一括指示方法などが、次のように例とともに規定されています。

(以下、引用)


【CAD図面の幾何公差の指示方法】


幾何公差


公差記入枠を用いた指示方法
幾何公差を個々に公差記入枠を用いて指示する方法は、JIS B 0021 による(図41)。
なお、関連形体に幾何公差を指示する場合には、JIS B 0022 によってデータムを指示する(図42)。
図41 真直度公差の指示例
図41 真直度公差の指示例
図42 直角度公差の指示例
図42 直角度公差の指示例


最大実体公差方式の指示
はまり合う形体に対して、最大実体公差方式を要求する場合には、JIC B 0023 によって、公差記入枠の中の公差値又はデータム文字記号のすぐ後に記号Mを指示する(図43)。最大実体公差方式を同軸度公差及びデータムに指示した一般的な例を 図44 に示す。
図43 a) 位置度公差への指示例(公差値にMを指示)
図43 a) 位置度公差への指示例(公差値にMを指示)
図43 b) 位置度公差への指示例(公差値及びデータムにMを指示)
図43 b) 位置度公差への指示例(公差値及びデータムにMを指示)
図43 c) 位置度公差への指示例(データムにもMを指示)
図43 c) 位置度公差への指示例(データムにもMを指示)
図44 同軸度公差及びデータムにMを指示した例
図44 同軸度公差及びデータムにMを指示した例


最小実体公差方式の指示
最小実体公差方式を要求する場合には、JIS B 0023 によって、公差値又はデータム文字記号のすぐ後に記号又はLを指示する(図45)。
図45 a) 位置度公差への指示例(公差値にLを指示)
図45 a) 位置度公差への指示例(公差値にLを指示)
図45 b) 位置度公差への指示例(公差値及びデータムにLを指示)
図45 b) 位置度公差への指示例(公差値及びデータムにLを指示)
図45 c) 位置度公差への指示例(データムにもLを指示)
図45 c) 位置度公差への指示例(データムにもLを指示)


突出公差域の指示
突出した形体に対して、姿勢又は位置の公差を要求する場合には、JIS B 0029 によって突出公差域を指示する(図46)。
図46 突出公差域の指示例
図46 突出公差域の指示例


一括指示方法
通常の努力で得られる幾何公差を指示する場合には、表題欄の中又はその付近に JIS B 0419 による普通幾何公差の公差等級を記号で指示する。
参考:
JIS B 0024 によって独立の原則の適用を要求した場合には、普通幾何公差を指示するのがよい。
例:
普通幾何公差のK級の場合 : ” JIS B 0419-K ”


なお、上記で引用されている、幾何公差、データム、最大実体公差方式、最小実体公差方式、突出公差域関連などのJIS規格は以下になります。

JIS B 0021
製品の幾何特性仕様(GPS)−幾何公差表示方式−形状,姿勢,位置及び振れの公差表示方式

JIS B 0022
幾何公差のためのデータム

JIS B 0023
製図−幾何公差表示方式−最大実体公差方式及び最小実体公差方式

JIS B 0029
製図−姿勢及び位置の公差表示方式−突出公差域

JIS B 0024
製図−公差表示方式の基本原則

JIS B 0419
普通公差−第2部:個々に公差の指示がない形体に対する幾何公差