01.CAD機械製図(JIS B 3402)の概要
機械製図(機械工業の分野で使用する、主に部品図や組立図などの製図)を、CAD(※)によって行う製図は、慣用的にCAD製図(CAD機械製図)とも言われますが、JIS規格においてCAD製図(CAD機械製図)は、『 JIS B 3402 CAD機械製図 』に規定されています。
(※)CADとは、”キャド”と読み、”Computer Aided Design”又は、”Computer Assisted Design”の略であり、日本語では、”コンピュータ支援設計” と言われます。
主に工業製品・部品や建築の設計にコンピュータを用いることと解されます。
近年のコンピュータの発達により普及し、各種設計にはなくてはならないものになっています。
CAD機械製図(JIS B 3402)は、機械工業の分野においてCADによって行う製図について規定されているJIS規格です。
CAD機械製図(JIS B 3402)においては、以下の規格が引用されており、以下の規格に引用されることによってCAD機械製図の規格の規定の一部を構成しています。
■CAD機械製図(JIS B 3402)の引用規格
JIS B 0021
製品の幾何特性仕様(GPS)−幾何公差表示方式−形状,姿勢,位置及び振れの公差表示方式
JIS B 0022
幾何公差のためのデータム
JIS B 0023
製図−幾何公差表示方式−最大実体公差方式及び最小実体公差方式
JIS B 0024
製図−公差表示方式の基本原則
JIS B 0026
製図―寸法及び公差の表示方式―非剛性部品
JIS B 0028
製図−寸法及び公差の表示方式−円すい
JIS B 0029
製図−姿勢及び位置の公差表示方式−突出公差域
JIS B 0031
製品の幾何特性仕様(GPS)−表面性状の図示方法
JIS B 0401-1
寸法公差及びはめあいの方式―第1部:公差,寸法差及びはめあいの基礎
JIS B 0405
普通公差−第1部:個々に公差の指示がない長さ寸法及び角度寸法に対する公差
JIS B 0419
普通公差−第2部:個々に公差の指示がない形体に対する幾何公差
JIS B 0601
製品の幾何特性仕様 (GPS) −表面性状:輪郭曲線方式−用語,定義及び表面性状パラメータ
JIS B 0610
製品の幾何特性仕様 (GPS) −表面性状:輪郭曲線方式−転がり円うねりの定義及び表示
JIS B 3401
CAD用語
JIS Z 3021
溶接記号
JIS Z 8114
製図−製図用語
JIS Z 8311
製図−製図用紙のサイズ及び図面の様式
JIS Z 8312
製図−表示の一般原則−線の基本原則
JIS Z 8321
製図―表示の一般原則―CADに用いる線
JIS Z 8316
製図−図形の表し方の原則
JIS Z 8317
製図−寸法記入方法−一般原則,定義,記入方法及び特殊な指示方法
JIS Z 8318
製図−長さ寸法及び角度寸法の許容限界記入方法
なお、CAD機械製図(JIS B 3402)で用いられる主な用語の定義については、『 JIS B 3401 CAD用語 』と、『 JIS Z 8114 製図−製図用語 』が用いられています。