06.建築製図通則-見える部分及び断面の表現
建築及び建築構成材のなどの製図の共通事項や基本的事項について規定されているJIS規格、『 JIS A 0150 建築製図通則 』においては、建築製図の見える部分や断面の表現方法に関して、例とともに以下のように規定されています。
【建築製図図面の見える部分及び断面の表現方法】
(以下、引用)
【見える部分及び断面の表現】
参考 JIS Z 8316 による。
見える部分及び断面の表し方
見える方向は、図の近くに矢印によって示す(図2、図6、図7 参照)。
断面の見る位置と方向とは切断位置を示す線(JIS Z 8316、線の種類H)によって示し、参照図(図3、図4、図6 参照)の近くに矢印をおく。見る方向は個々の投影法と伝達する情報のニーズに合わせて選択する。
・切断位置を示す線は、読み取れる省略可能な、適当な長さで書く(図3 参照)。
・切断位置を示す線を表す線が直線でない場合、省略することなく、全長を書く(図4 参照)。
・主要図面の中の同じ視点や断面、又は切断面の一部をみせる詳細の位置は、細線の円で示す(JIS Z 8316、線の種類B)(図5 参照)。
図2
図3
図4
図5
記号
ある物件の図面のいろいろな部分間において、同一性、位置、参照を示すために、内容を示したい部分の記号が使用される。
視点及び断面、切断面及び詳細の記号は、図6 に示すように順番に付す。
a)大文字
b)数字
c)小文字
この記号は、図面番号によって補うことができる。図面番号は、例えば、図面番号24のB-B断面図の場合、B-B/24、図面番号45の断面図2の場合、2/45のように所定の記号の後に示す。
記号は図中に体系的かつ順序よく配置するように選択する(図7 参照)。
同一の詳細を指し示す場合は、主要図の中の見る方向にかかわりなく、同じ記号で示す(図8 参照)。
図面中の図の位置及び方向
図は名称の順番に配置する(図6、図9 参照)。図は主要図中においてなるべく同じ方向に配置する。
詳細図は、対象物の省略した絵及び、対象物の一部分を示すためにグループ化して表現する。
同一物件における平面図は、なるべく同じ方向で配置する。
その建物の主たる平面と、水平方向の断面図及び切断図は、なるべく同じ方向で配置する。
垂直方向の断面図は、なるべく正立方向に書く。
図6
図7
図8
図9
図10
図に対する文字の位置
文字は図の下部、若しくは右側、又は関係する部分に隣接して書く。
説明文及びタイトルは、図の下部から読むことができるように書く。
寸法線と引出線とに関する文字は、それらの線と平行に、線の上部約1mmあけて書く。
一つの建物の各部分の名称は、図の部分の向きとはかかわらず、通常は図の下から読むことができるように書く。
一連の図の共通なタイトルは、一連の図の左、左上に書く(図11 参照)。
一つだけの図に関するタイトルは、図の下に左側を合わせて配置する(図11、図12 参照)。
同一性と参照用に使用される記号は、はっきり区別できるように離して書く。これは、例えば、大文字又は太字で示したり、下線を引いたり丸で囲んだりすることによって行う。
全体として一つの図に関連した文字は、図のタイトルの下に端を合わせて配置する(図11 参照)。
図11
図12
通常、図の一部分に関連した文字は、引出し線によって関連付ける(図13 参照)。
もし、文字が二行以上になる場合は、すべて引出線より上に書く。輪郭線間に終わる引出線には黒丸を付ける。
輪郭線上で終わる引出し線には、矢印をつける。配管類を一連近接したパイプ群として表現する引出し線には、斜め線をつける(図14 参照)。文字はまとめて書く。
図13
図14
なお、公見える部分及び断面の表現に関して引用されている規格は以下です。
JIS Z 8316
製図−図形の表し方の原則