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08.建築製図通則-線



建築及び建築構成材のなどの製図の共通事項や基本的事項について規定されているJIS規格、『 JIS A 0150 建築製図通則 』においては、建築製図の図面配置や組合せの表現に関する一般原則が定められており、線に関する規定は、例とともに以下のように規定されています。

【線-建築製図の図面配置及び組合せの表現に関する一般原則】

(以下、引用)


【線】

1.線の種類は、極太線を含め、JIS Z 8316 に従う。

2.極太線は、強調する部分に用いる。

3.次に掲げる線の太さを用いる。
細線 - 相対的太さ : 1
太線 - 相対的太さ : 2
極太線 - 相対的太さ : 4

4.個々の図には、2又は3種類の異なる太さの線を用いる。

5.通常、断面の外形線は、見える部分の外形線よりも太い線で書く(図15 参照)。
部分的には、太い実線(JIS Z 8316、線の種類A)又は極太い実線のいずれかを用いる。
見える部分の外形線には、断面に用いる線の太さに応じて、太い実線又は細い実線(JIS Z 8316、線の種類A又はB)のいずれかを用いる(線の太さの比率は1対2とする)。

6.断面部分相互、又は断面部分と見える部分の外形線を見分けるために、異なる線の太さ又は異なる網掛け、若しくは断面部分の省略をする(図15 参照)。

7.見える部分の外形線における材料の境界には、太い実線又は細い実線(JIS Z 8316、線の種類A又はB)のいずれかを用いる(図16 参照)。
大理石及び寄せ木床の材料のパターンは、通常、表示せず、必要がある場合には別図に示す。

8.傾斜した床、屋根などは、平面図に細い実線(JIS Z 8316、線の種類B)を用いて書く。
必要な場合には、高さを JIS Z 8317 に従って数値で表示し、傾斜を高さの低い方を向いた矢印及び斜線で表示する(図17 参照)。

9.階段は、平面図に次のように表示する(図18 参照)。
1)階段は、細い実線(JIS Z 8136、線の種類B)を用いて書く。
2)方向を示す矢印は、階段の中心線上に細い実線(JIS Z 8136、線の種類B)を用いて、最下部の段鼻線を示す白丸と、最上部の段鼻線を示す矢印によって書く。
3)ひと続きの階段の切断は、ジグザグ付きの斜めの細い実線(JIS Z 8136、線の種類D)によって表示する[図18 b) 参照]。誤解されない場合には、ジグザグを省略することができる。
4)必要な場合には、踊り場の高さを数値で表示することができ、各段には、最下段を”1”として上り方向に番号を付ける。

10.斜路は、平面図に次のように表示する(図19 参照)。
1)斜路は、細い実線(JIS Z 8136、線の種類B)を用いて書く。
2)方向を示す矢印は、斜路の中心線上に細い実線(JIS Z 8136、線の種類B)を用いて、最下部を示す白丸と、最上部を示す開いた矢頭を伴って書く。
3)必要な場合には、最上部及び最下部の高さを JIS Z 8317 に従って数値で表示することができ、傾斜を斜度で表示することができる。

図15
図15
図15
図15 断面及見えかがり部分における外形線の例(断面の外形線:見える部分の外形線)
図16 異なる材料の境界
図16 異なる材料の境界
図17 傾斜床の表示例
図17 傾斜床の表示例
図18 a) 階段(切断なし)
図18 a) 階段(切断なし)
図18 b) 階段(切断あり)
図18 b) 階段(切断あり)
図19 斜路
図19 斜路


なお、上記で引用されている規格は以下です。

JIS Z 8316
製図−図形の表し方の原則

JIS Z 8317
製図−寸法記入方法−一般原則,定義,記入方法及び特殊な指示方法