機械,建築,記号,用語,CAD,図面,三角法,製図用品等-JIS規格

 

14.機械製図-寸法線(寸法記入方法)



『 JIS B 0001 機械製図 』においては、機械製図における図面の寸法記入方法の一つとして、寸法線の記入の仕方が、例とともに以下のように規定されています。

(以下、引用)


寸法線(寸法記入方法)

a)
寸法線は、指示する長さ又は角度を測定する方向に平行に引き(図88 参照)、線の両端には端末記号を付ける(図89 参照)。
図88 a) 辺の長さ寸法
図88 a) 辺の長さ寸法
図88 b) 弧の長さ寸法
図88 b) 弧の長さ寸法
図88 c) 弧の長さ寸法
図88 c) 弧の長さ寸法
図88 d) 角度寸法
図88 d) 角度寸法
図89
図89
備考:
一枚の図面の中では、以下に規定する d)の1) の規定による場合を除き、a)、b)、c)を混用してはならない。

b)
角度を記入する寸法線は、角度を構成する二辺又はその延長線(寸法補助線)の交点を中心として、両辺又はその延長線の間に描いた円弧で表す(図90 参照)。
図90 a)
図90 a)
図90 b)
図90 b)
図90 c)
図90 c)

c)
寸法線が隣接して連続する場合には、寸法線は一直線上にそろえて記入するのがよい[図91 a) 参照]。
また、関連する部分の寸法は、一直線上に記入するのがよい[図91 b) 及び 図91 c) 参照]。
図91 a)
図91 a)
図91 b)
図91 b)
図91 c)
図91 c)

d)
狭い所での寸法の記入は、部分拡大図を描いて記入するか、又は次のいずれかによる。

1)引出線を、寸法線から斜め方向に引き出し、寸法数値を記入する。この場合、引出線の引き出す側の端には何も付けない(図92 参照)。
図92
図92
備考:
加工方法、注記、部品の番号などを記入するために用いる引出線は、斜め方向に引き出す。この場合、引出線を、形状を表す線から引き出す場合には矢印を(図143 及び 145 参照)、形状を表す線の内側から引き出す場合には黒丸を(図93)、引き出した箇所に付ける。
なお、注記などを記入する場合には、その端を水平に折り曲げ、その上側に書く(図145 及び 図146 参照)。
図93
図93
図143
図143
図145
図145
図146
図146

2)寸法線を延長して、その上側(方法1の場合)[図94 a) 参照] 又はその外側(方法2の場合)[図94 b) φ8及びφ12.5 参照]に記入してもよい。
図94 a) 方法1の場合
図94 a) 方法1の場合
図94 b) 方法2の場合
図94 b) 方法2の場合

3)寸法補助線の間隔が狭くて矢印を記入する余地がないときは、矢印の代わりに黒丸[図94 a) 参照]又は斜線[図94 b) 参照]を用いてもよい。

e)
対称の図形で対称中心線の片側だけを表した図では、寸法線はその中心線を越えて適切な長さに延長する。この場合、延長した寸法線の端には、端末記号を付けない(図95 参照)。ただし、誤解のおそれがない場合には、寸法線は、中心線を越えなくてもよい(図96 参照)。
図95 a)
図95 a)
図95 b)
図95 b)
図96
図96

f)
対称の図形で多数の径の寸法を記入するものでは、寸法線の長さを更に短くして、図97 の例のように数段に分けて記入することができる。
図97
図97